ジオフェンス(Geofence)を活用したMDMとのAPI連携技術に対する特許
この特許 (JP WO2009/096561 A1) は、「企業が社員のスマホやパソコンのアプリを簡単に管理し、
遠隔操作や利用制限を行う技術」 を提供するものです。
「アプリのインストール・設定を一元管理し、時間や場所によって利用制限を加えたり、
アイコンの表示・非表示を制御する機能」 を備えています。ジオフェンスの技術を活用し、
特定のエリア内でのみアプリを利用できるように制限する機能 についても記載されています。
① ジオフェンスを活用したアプリの利用制限
携帯端末の位置情報を利用して、特定のエリア内にいる場合のみアプリケーションを実行可能にする機能
この技術により、特定の場所(オフィスや工場など)のみでアプリを使用可能にし、
それ以外の場所ではアプリを自動的に無効化することができます。
例えば、
• オフィスや工場にいる時のみ業務用アプリを利用可能にする
• 社外や自宅では、機密情報を扱うアプリが自動的に利用不可になる
• 店舗の管理アプリを、各店舗のエリア内にいるときだけ起動できるようにする
といった使い方が可能です。
② ジオフェンスによるアイコンの表示・非表示制御
携帯端末の位置情報に基づいて、アプリケーションのアイコンを表示または非表示にする機能
これは、特定のエリアに入ると自動的にアプリアイコンが表示され、エリアを離れると
アイコンが消えるという仕組みを意味します。
例えば、
• 会社のオフィスに入ると業務アプリのアイコンが表示され、外に出ると消える
• 特定の工場内で使うアプリを、工場の敷地内にいるときだけ表示する
• イベント会場で使用するアプリを、会場内にいる間だけ表示する
といった設定が可能です。
【 特許内に記載されている具体的な利用例 】
1. 社員向け携帯端末の一元管理
新入社員や異動者に端末を配布する際、サーバで事前にインストール対象アプリを選定しておけば、
端末は受け取った時点ですぐ業務に使える状態になります。端末交換や故障時でも、サーバ側で
同じ設定・データを再配布できるため、利用者も管理者も再設定の手間を大幅に削減できます。
※BizMobile Go! オプション:アプリカタログ
2. 位置情報を活かしたセキュリティ管理
工場や研究所など、エリアごとに厳密なセキュリティ設定が必要な場所では、GPSや入口ゲートに設置
したリーダーライタで端末を認証すると同時に、サーバが自動的にカメラ機能をOFFに切り替えたり、
通話やメール送信を制限したりするなどの制御が可能です。紛失や盗難が起きた際も、サーバ側から
当該端末の重要データアクセスを即時停止させられるため、情報流出対策の強化に寄与します。
※BizMobile Go! オプション:ジオフェンス
3. 時間帯によるアプリ起動制御
社内では「業務時間中のみ出張精算アプリを利用可」にしつつ、終業後は「チーム間のコミュニケーション
ツールは引き続き有効」など、時間帯に応じて使用できるアプリを切り替えることができます。
深夜や休日の運用を最小限に留めたい場合は、自動で一括制限を行うよう設定することも容易です。
※BizMobile Go! オプション:時限管理・ワークタイム
端末の位置情報(GPSやリーダーライタを使った建物入口での認証など)や時間帯情報を組み合わせることで、
「作業所でのみカメラ機能をオフ」「深夜は特定アプリを非表示」といった高度なルール設定も実現します。